naographの徒然なるまま

きた なおや による その日暮らしの日記

2021.4.19-N氏のレポートより

AM8:36

 

スマホのアラームで目を覚ました。

昨夜のリモート飲みで盛り上がりすぎて、やや頭が重たい。

去年今頃はもてはやされたオンラインの飲み会も、今はブームが去り、身内で参加者はほとんど今はいなくなっていた。

今あるのは出会い系と、婚活系のリモート会が主流。

このコンテンツはどんなご時世でも強い。

逆に今は人との接触が世界的に規制されているため、余計に盛り上がっているのかもしれない。

そう、接触禁止令。

昨年猛威を振るった新型ウィルスは世界中のあらゆる物を変えてしまった。

あまりに変わりすぎて、全てを把握している人間など存在しないだろう。

10日ぶりにTVというものをつけた。

最近はTVが売れないため、TVの販売を止める家電メーカーも出ているくらいだ。

TVをつけると、また政権の話題。

もう、何度目だろうか。

昨年の騒動時、あまりの対応の遅さと補償の複雑さなど、政府に不信任をいだいた世論からは逃れられず、10数年ぶりの野党政権が誕生した。

それも束の間であった。

最初は意気込んでいた野党も、この乱世の政権をうまく収集することができなかった。

ものの数ヶ月で政権が新政党に変わり、これを何度も繰り返している。

これに、業を煮やした地方行政は独立政権、もしくは首都構想を立ち上げ、政治世界は大いに揺れていた。

呑気な評論家は「戦国以来の群雄割拠」などほざいているが、失業率が50%に迫る今、誰もそんな余裕はなかった。

格差社会

我が国では貧富の差が完全2極化し、富豪か浮浪者か、中間層はあまりいない。

国は国際社会で負け組になっていた。

勝ち組になれたのは、この新型ウィルス騒動をいち早く治め、経済活動を再開させたのが早い国だった。

特に中国とドイツは目立っていた。

 

中国においては実際は終息どころか、今も蔓延しており、医療機関も崩壊。ここでも貧富の差によって生死が振り分けられる社会となっているが、中国政府は事実を隠蔽。

人口の多さと情報統制によって経済危機を乗り越えた。

しかし、その痛手はとてつもなく大きく、民主化の波が目前まで来ている。

つい先日までは、アメリカとのいがみ合いをしていたが、お互いそれどこではなくなった。
つまり、今も新型ウィルスの感染者数を減らせないアメリカ政府は、この騒動の責任は中国にあるとし、経済的圧力を強めた。一方、中国もいまだに爆発する感染者を統制できずに増やしていると、世界のリーダーをうたうアメリカに猛反発。

台湾との衝突を皮切りに、小さな戦争が勃発。大恐慌以来の不安定な国際社会を巻き込み、第3次世界大戦勃発!?寸前までいった。

だが、中国国内で、民主化運動の内紛が起きる。

きっかけはインターネット。

誰も出歩くことができない世界で、インターネットはこの1年間でとてつもない進化をとげ、情報機関ですら、この流れの全てを監視することができず、ネットでの反乱がきっかけとなった。もはや、戦争どこではなくなった。

対するアメリカは、戦争準備だけは待ってたかのように万端に用意していた。

これで、世界のリーダーとしての立場を取り戻せると意気込んでいたが、まさかの大統領のスキャンダルが再燃。きっかけは大不況で食うに困った情報機関の一員が、情報を売ったことが発端だった。これで、次期大統領戦で再選したのち、民意だと主張し対戦に臨むつもりが破綻。今のあまりが大統領は国内の復興を重視し、内政とっかの大統領として支持率が高い。

また、ドイツは徹底的な法令化とウィルス撲滅を目指し、欧州諸国で1番に回復した。

いま一番発言権を示しているのはドイツかもしれない。
逆にイギリスは2番目くらいに回復をしたが、今まで国民を引っ張てきた首相が再びウィルスによる肺炎を再発。数日のうちに亡くなってしまい、国際的に衝撃をあたえた。

その後、これといったリーダーが現れず、この波に乗り遅れる形となった。

こうして、世界の構図は変わっていき、我が国は再び戦後の世の立場まで落ちていったのである。

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PM12:45

今日は月に4回与えられた外出日の1日。

今では全国民に外出日が決められており、それ以外で無許可で外に出た場合は、罰金1,000万円を命じられる。

外出時には、マスク、ゴーグルの着用が義務化され、違反者には100万円以下の罰金となる。

実に1週間ぶりの外だ。

大気汚染は少なくなり、街の中でも空気が澄んでいる。

それくらい、人も車もまばらなのである。

2年前の街には、車とバスで渋滞する大通りに、デパートの派手なショーウィンドー、うちに入らんね!と言わんばかりの美味しそうな匂いを出す飲食店、自撮りをするカップルに、何が楽しいのか、行き交う人を見ながら大声で笑う女子高生が溢れていたもんだ。

今はどこのテナントも"CLOSE"やテナント募集の看板ばかり。

さながら”綺麗に整備されたゴーストタウン”といったところだ。

こうして皆、外出できないので、世界はネットショッピングとバーチャル世界(VR )が主流となっていた。

Amazonのジェフ・ベソスはいつしか世界皇帝と呼ばれるようになり、かのロスチャイルドやロックフェラーよりも権力があるとかないとか。

こういった都市伝説はいつの世も変わらないもんだ。

しかし、このネット世界は統一されるどころか、ますます細分化、そして発言力を強めるのである。

 

PM:15:00

僕は公園のベンチに腰を下ろした。

今から”僕の国”のリモート演説会があるからだ。

”僕の国”というと語弊がある。

実際には””僕が参加している独立国家”である。

簡単に説明すると、我が国の政権にはもう若者は興味はない。じいさん達が寄り合いで井戸端会議しているくらいにしか見てない。

では、都市の独立、首都構想はというと、ただの目がギラついた地方議員がワンチャン狙っているだけで、とても民意の反映といわれる代物ではなかった。

そういった、無関心な若者達を引きつけたのが”ネット国家”だった。

これは皮肉にも我が国が作った、ネット投票制度がきっかけであった。

まずは、最初の補償であった●●万円のバラマキ。これには住民カードが必要とあり、これを取得する若者が増えたからだ。そして、外出規制の中、このカードを使ったネット投票が可能になった。すると、今まで選挙に行かなかった若年層の投票が増え、逆にシステムに順応できない高齢層の投票が激減、結果、政権交代となく事態になったのだ。

しかし、全く進展しない政治不安から、若者たちはネットでリモート周回、中には闇集会も存在し、これが活発化。支持力あるグループは他のグループと投票選挙し、買ったグループに吸収されていくシステムが構築され、その輪はみるみる間に大きく膨らみ、独立国家を名乗るまでに成長した。

しかも、これがすごいのは国境と人種が存在しないこと。

誰でも、この国に賛同でき、市民権を取得すれば簡単に国民になれるのだ。

事実、アジア系が7割を締めるが、3割は欧米やアフリカ諸国の人間だ。

そう、このネット国はボーダーレス。

そこが、広まるのに拍車をかけた。

政府も当初は黙認していたが、流石に独立国家をうたいだした頃から反逆罪を問うようになっている。

だが、どう見ても民意が反映されているのはこの独立国家である。

こういう独立国家は大小300くらい存在するが、一番発言力があるのが3国。

そのなかで一番大きいのが僕の国なのである。

今からそこの首相が演説を始めるらしい。

多分、僕の住む九州を独立国家として世界に発表するとの噂だ。
爺さん婆さんは慌てふためいているが、年金もらえているあなたたちにはわかるまい。
この失業率が5割もある状況を。

たった一つのウィルスでこんなに世界にパラダイムシフトが起きるとは、誰も想像できなかったかもしれない。

ただ一つ言えるのは、もう国というイメージとスタンスが、変化してしまったということ。

これから、どれだけの国ができるのだろうか想像もできない。

そして、これは誰も動かない、接触しない、バーチャルの世界で行われている。
冷たいコードを刺した、ヘッドギアの中で。

そう、外出日以外の人間はずっとベットに横たわり、 VRの世界で暮らしている。
お酒で二日酔いになる感覚までリアルに。

 

桜の最後の花びらが手に落ちた。

静かな街には鳥の鳴き声が響いている。

日向ぼっこをしている猫は、新緑の草に背中を擦り付けて幸せそうだ。

人間だけが沈黙する世界。

しかし、自然にとってはこれが一番幸せなことかもしれない。

人間が沈黙し、自然を忘れることで価値ある世界。

さて、もう帰って VRに戻ろう。
現実世界は、もう人間には厳しい自然の世界になってしまったのだ。
かつて自然を捨て狩猟、農耕をし、それをも捨て都市で生き、そしてそれすら捨ててVRの世界へ。

人間が精神の世界だけで生きる時代まであともう少しだろう。


※この話はフィクションであり、実在する国ではありません。物語であり、作者の空想に過ぎませんので、真に受け内容にお願いいたします。

 

終わりに

昨日今日と、空想世界で遊ぶお話でした。今日は世にも奇妙な物語風に。

アフターコロナの世界は、どっちになるでしょうね?
僕的には海と猫がいるお店に旅行でいきたいですねw
では、またの機会に空想物語書いてみます。

信じるか信じないかは、、、(自主規制)

 

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